思考伝聞

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押忍

第二回技術交流会・・・型の考察

   明日と明後日は大会協力委員会メンバーである奥田道場主催の「第二回技術交流会」が千葉県にて開催される。門馬道場からは一般・女子部合わせて14名で参加させて頂くが・・・明日の午後は私が講師としてセミナーをやるらしいが、どうもテーマは「型」らしい。大変光栄ではあるが、しかしこれがなかなか難しい。試合用に型の順番を教えたり、極真の多くの方が行っている様な力任せの型や、見栄えだけを気にする型なら何て事はないが、結局、型を稽古する意味や効用、はたまた「型」は組手や実戦で使えるのかまでのテーマになると大変な事になる。

 そもそも「型」が組手や実戦で使える訳がない。確かに型には「分解」等と言うブラックボックス的で便利な秘伝っぽいものがあり、それで護身や組手に応用出来ると大言壮語する人もいる。しかし、真の用法なんて口伝でしか伝わっていないのだから、一部の沖縄で学んだ先生以外では既に失伝しかけているだろうし、例えば、空手の分解で投げや関節、締め等もあるだろうが、何でもかんでも、すぐ投げや関節に繋げるのは如何なものか。合気道でもあるまいに、自分から関節をしかけたり締めたりする分解はないと聞く。

 そもそも型の分解で、ボクサーや格闘家に通用するか・・・有り得ない。大体、突きが伸びきって受けるなんて場面は実戦ではなかなかないし、まして力強く突いてくる手首や関節を極めるなんて、ほぼ不可能に近い。一本組手等の約束組手は初心者やそれ以上の者でも常に集中して意識させるために稽古するだけである。ましてや、足捌きのない「分解」など全く無意味だと思う。なんなら、その分解をサンボの萩原先生に見せてやれば面白い。

 空手の型は実戦に有効なんて、そんな幻想を持っていると、実戦で通用しなくなる空手になってしまうから大山総裁は極真空手を創始なされた筈。同様に幻想のみを追い求めていると、まさにいかがわしいインチキ武術の様に10年やっても素人の喧嘩にさえ勝てる様にはならない。まさに「畳の上の水練」である。

 じゃあ、空手に型はいらないか・・・そんな事はない。空手の上達には非常に有効な稽古である。矛盾してるとも思われるが、実際、型だけやっても実戦には使えないのは誰でも気が付いている筈。でも、型はウェイトトレーニングと一緒で、空手にはパワーも必要だからバーベル等のトレーニングも必要である。しかし、バーベルだけでは強くはなれない。両方やるから極真は強いのである。型も一緒で、型だけやっても強くはなれないが、型をやらないと凡人はなかなか空手の身体法習得が出来ないと言うところか・・・。
 とにかく大事なのは、型の稽古は目的意識をしっかり持って稽古しなければならないと言う事である。極真の型稽古の目的、それは次の3つに集約されると思う。


1.鍛錬・・・・アイソメトリックス的な筋トレ。ただし、足腰の筋肉は多少鍛えられるが、スポーツ界では運動選手のパフォーマンス向上にはあまり役立たないと言われている。それでも大氣拳の「立禅や這」の様に続ければ効果は実感出来る。もちろん騎馬立ちとかでずっと立っている稽古もいいが、動かないでかなり腰を落とすから相当辛いので嫌になる。

2.身体操作・・身体の伸縮、転身、力の強弱、技の緩急、呼吸等に加え、相手との間合いやタイミング等の理合いを学ぶ。もちろん、ミットトレーニング等の方が効率が良いと思われるが、ミットは得意な技や、本人の癖に拠るところが大きくパワーに頼りがちである。対して型稽古は、鋳型に嵌める様に苦手な動きでも体軸や脱力を意識しながら、左右対照に稽古しなければならないし、パワーに頼ってもいけない事から理想的な身体操作が会得できる。大氣拳で言うところの「練り」であり、身体を粘土の様に捏ね繰り回すのである。

3.足捌き・・・所謂運足であるが、あらゆる格闘技、スポーツで足の動きが遅いのは致命的である。前後左右、斜め、回転等、どの方向にも素早く足が動かなければならない。このため型稽古や移動稽古では、あえて低く無理な体勢(前屈立ち、後屈立ち、騎馬立ち・・・)からの稽古で修得する事が多い。また、空手のスイッチやボクシングのクイックステップの様に、ステップの際は床を蹴る時間、つまりカップリングタイムが短ければ短いほど良いから、これらの動きも極真の上級型には入ってくる。
 

 私の考える型理論、如何であろうか・・・丁度良い機会だし、ついでだからこのブログ、明日の講習の説明や稽古に使わせて貰おう。


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